異国
「俺、夕飯準備してくるからねぇちゃんくつろいでて」

弟は、ばぁちゃんのエプロンをはめ頭に三角巾をつけて準備満タンとばかり台所に消えた。
この家の台所は外にあり、未だに薪でご飯を焚いている。
私も弟も、小さい頃教えこまれたから余裕なんだけど…本当に任せていいのか悩む

「ねぇ?琉ぅ…本当に1人で大丈夫?」

台所の方に向かって叫ぶけど返ってきたのは、困惑した
『大丈夫じゃないから来て…』棒読みの低い声
なんかやらかしたんだと
バタバタと台所へ走るもう少し冷静に考えていれば琉の声じゃない事もわかったのに…

この時の私はその判断はできなかった。
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