先輩!ダメですよ!?
私は、ありがとうってつぶやくと・・・その場から走り去った。





――――――問題はあと少しで終わる。





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「いかないでくれ。」って本当は叫びたかった。






でも・・・あんな決意のある瞳で・・・好きには理屈はいらねぇだよって言われたら何も言えなくなる。






前から・・・分かってた。






晴哉を見ている瞳と俺を見ている瞳は全然違った・・・あいつは愛しそうに・・・俺は好きそうに。





あいつが俺に抱いている好きは、恋愛じゃなかった。俺はそれを知りながら手放さなかった。





だから、せめて・・・最後は、お前の幸せを願っている。言葉には出せねぇけど。





――――――頬を冷たいなにかが通った気がした。
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