【短編】弟はキューピッド!?


「じゃあ、行ってくるねあと…」

「うん?」

「勇樹、ありがとう」


どういたしまして、のかわりに俺は小さく笑った。


「じゃあ、行ってきまーす」

「行ってらっしゃーい…ってちょっと姉貴!それ通学靴!!」


「…?あぁーー!!」

出発後2秒でおかえりなさい。

ささっとショートブーツにはきかえると、すぐ「行ってきます!」と飛び出していった。


「…行ってらっしゃい」


小さく手を振りながら姉貴を見送る。



まったく…俺がいないとだめなんだから。


キューピッドも大変だな、と笑いながら俺はまた自分の部屋へ戻った。


【END】


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