愛したがりのカラダがね…、《Berry's Cafe限定》-【完】
イタリアンレストランで食事を済ませ、龍司のお気に入りのバーでカクテルを数杯飲みほろ酔い気分でマンションに帰って来た。
リビングに入ってすぐ龍司から渡されたのは、クリスマスプレゼントのネックレスと一枚の薄い紙。
婚姻届…
既に夫の欄には龍司の署名と判が押されてあった。
「龍司…これ…」
「真央に預けておくよ。結婚式が終わったら一緒に出しに行こう」
「うん…」
こんな薄っぺらい紙が夫婦の証になるんだ…妻の欄に自分の名前を書けば、私は龍司の妻になるんだね。
新川真央に…
婚姻届をマジマジと見つめていると、龍司に抱き締められ我に返る。
「愛してるよ…」
「私…も…」
唇を塞がれ、長くて深いキスを何度も交わすと、そのまま寝室に連れられベットに押し倒された。慣れた手つきで私の服を脱がせている間も、そのキスは止まらない。
「んっ…龍司」
「もうすぐだ…もうすぐ真央は俺だけのモノになる…」
この日の龍司はいつもとは違っていた…優しい愛撫もなく、強引に私の体を突き上げてくる。
「…うっ…っ」
「こんなのは…イヤか?」
私を見下ろすギラギラした野性的な眼にゾクリとして体が火照り胸が高鳴った。
「イヤ…じゃ…ない」
「じゃあ、もっと乱れて…誰にも見せた事のない真央を俺に…俺だけに見せてくれ…」
その言葉を聞き、龍司はまだ和弥を意識してるんだと思った。だから私は龍司が望む姿で、龍司が望む様に乱れ求めた。