愛したがりのカラダがね…、《Berry's Cafe限定》-【完】

「明日は迎えに来てくれるのって聞いたんだけど…」

『あ…すまない…迎えに行くよ』


さすがにイラッとして強い口調で文句を言ってみるが、反応が鈍くて話しにならない。こんな龍司初めてだ。心ここに在らず…って感じ。


「龍司、疲れてるの?最近変だよ」

『そうか?…そうだな…色々あって…ちょっと疲れてるのかな…』


今まで私の前で弱音を吐いたことなど一度もなかったのに…


「大丈夫なの?」

『あぁ、心配いらない…じゃあ、明日…』




約束したのに…


次の日の朝、9時をまわっても龍司は迎えに来なかった。携帯に何度も電話したけど一向に繋がらず、メールを送っても返信がない…


もうこれ以上待ってたら間に合わないよ。


痺れを切らした私はタクシーで式場に向かった。するとタクシーが式場に到着したのと同時に携帯が鳴り、慌ててディスプレイを確認すると龍司の名が…


「龍司、何してるの?私、もう式場に来てるよ。来てくれるんでしょ?」

『真央、悪かった。必ず行くから…本当に、すまない…』

「…来てくれるならいいけど…じゃあ、待ってるね」

『あぁ』


また実家で何か問題でもあったのかな…


携帯を切ると10時を少し過ぎてるのに気付き慌てて走り出す。


わわっ!ヤバい!麗子に怒られちゃう…

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