期間限定の彼女


会社へ着いた。


二人で エレベーターを待ってると
そこへ会長が 出勤してきた。


「おはようございます」


いつもより 明るい挨拶のあたし。


「おはようさん
あれ?仲良く出勤かな?」


わっ!さっそく?
それも会長が?聞く?


「いえ!そこで 会っただけで」


なんて 一生懸命に 言い訳を
答えるあたしに対して


「はい!彼女です」


って…。


「ちょっと!松浦さん!」


「そうかぁー!片岡くんが彼女かぁ!」


「ちょっと!違います違います!」


「もー!会長には 隠さなくていいよ
さっ!菜摘行くぞ!」


会長の前で 急に 手を繋ぐ松浦さん。


エレベーターに乗ったあたしは
松浦さんを睨んだ。


「アハハ 別に気にしなくてもいいよ」


そーじゃないてしょ!
あたしは 偽の彼女なのに…。


それに 会社の会長に
そんな嘘を言わないでほしいよ!。


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