期間限定の彼女


「菜摘…
オレは お前が居なくなって
お前の大切さが分かった…
と言うか…前から
いいなぁーって 思ってて
期間限定…みたいなことまで…
弱みを握って…脅しみたいなこと…」


いつもの松浦さんと違って
話が シドロモドロ。


だから 会場の人たちが


『おーい!前置き長いぞー』


『そーだよそーだよ
いつまで オレら待たされるんだ?』


『見てると イライラするんだけど!』


なんて ヤジを飛ばし始めた。



「もー!!!
菜摘…オレと結婚してくれ」


嘘・・・あたしと?
結婚?



『くれじゃねーだろ!』


「ください!結婚してください」


『返事!返事!』


回りは 今度はあたしに 返事をせかす。


「あたし…あたし?
詩織さんじゃないの?」


「なんで そこで詩織が出るんだよ!」


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