同期が急に変わったら…。〜将生side〜


11時半を過ぎ、

あいつ電話しない気か?

と思い始めていた。






……俺から電話するか。








♫♫♫〜

携帯の着信音が鳴る。






……かけてきたか。





『……。』

『もしもし、将生?』

『おう。』

『お疲れ様。』

『おう、お疲れ。』

『電話、大丈夫?』

『ああ。』





今日一日聞かなかった、いずみの声。

正直、

いずみがちゃんと電話してくるか

自信がなかった。





電話をくれただけの事に

顔がニヤつく。

顔が見えない電話で良かった。





『ちゃんと電話かけてきたな。』




と、言うと、

いずみは、

伝言があるから電話した、と言う。



聞けば、

恵梨香が、また4人で食事に行こうと

いずみに伝言したらしい。




恵梨香のヤツ、何考えてる?

またなんか企んでないよな?




俺は疑わずにはいられなかったが、

いずみが嬉しそうに、楽しみだ、

と言うから、



『じゃあ、酒の美味い店行くか?』



と、乗り気な様子で話した。





予想外にも、

恵梨香に2人目が出来たと聞き、

さすがに驚いた。





この前会った時は、

何も言ってなかった。

あいつら、

人のお節介なんかしてないで、

腹の子の事、考えろよ。



あいつら暇人か。




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