SOMEHOW
「もしもし、理緒ー?どこほっつき歩いてんだ?遅いぞー??」

『り、く・・・っ。』


途切れ途切れに話す理緒。・・・泣いてんのか?


「・・・なに、理緒、泣いてんの?」

『・・・っ。』


黙ってしまった理緒。泣いているような息遣いだけが聞こえてくる。

とりあえず、場所だけでも聞いておかなきゃ俺もどうしようもできねぇ。



「おい、場所は?場所だけでも言え。」

『教室・・・棟、の、2階・・・。』



しゃっくりをしながら話す理緒。一体どれだけ泣いてたんだよ。

“教室棟の2階”って言ったんだよな?

即行通話を切って、ポケットに携帯を押し込み走り出した。



・・・しまった、2階のどこの教室か聞くのを忘れてた。

まぁ、片っ端から探すとするか。

電話して聞くより、そっちのが早い気がする。

あんなに途切れ途切れに喋ってたら、聞きづれぇし、理緒も喋るの辛いだろうし。


俺は思いっきりダッシュして理緒のいる教室を探した。
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