A-YA-KA-SHI☆バスター!!【Ⅱ】
「・・・お前・・・?」


 その後に、言葉が続かなかった。
 雫を振り払うように再度頭を一振りして、男は真っ直ぐに彩を見る。
 整った顔立ち、勝ち気な瞳。
 だけど何処か、柔らかい雰囲気を漂わせた表情。


「そんなに自信ねぇのか?」
「自信?」
「自分が一番自然だと思う事を、素直に信じられねぇのかよ。それにな」


 男は笑顔を浮かべる。
 口の悪さとは裏腹に、とても優しい微笑みだった。


「何が良くて何が悪いかなんて、誰が決めるんだよ」
「・・・・・・」


 彩は黙っている。
 だが男は、勝ち気な笑顔を見せた。
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