A-YA-KA-SHI☆バスター!!【Ⅱ】
「婆さん、あんたがお迎えなのか?」


 彩の問い掛けに、老婆はこくりと頷いた。
 心もち、口元をひくつかせる彩。


「どうかした?」


 戸締まりをした美樹は、鍵をポケットにしまいながら聞いた。
 彩は声を潜めて、美樹に耳打ちをする。


「人間じゃないよ・・・この婆さん・・・」
「・・・ウソ!?」


 叫んでしまってから、美樹は慌てて口を押さえて、改めて老婆を見た。
 表情を変えず、ただそこに立っている。
 もうすっかり日が暮れて、辺りはざわざわとした嫌な雰囲気に包まれてきている。
 今夜も、アヤカシがざわめいている。


「美樹」


 彩は美樹の手を取った。
 行くなら早い方がいい。
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