幼なじみのきみ(仮)
その1
ピピピピピピ…。
「…んー…」

ピピピピピピ…。
「んー……」

ピピピピピピ…。
「……んー…」

「…いい加減目覚まし止めて起きれば?」
「…んー…」
「…今日の朝ごはんフレンチトーストだって」

カチッ。
「…起きる」
「嘘だけどな」
「帰れ」

…にしても何故タツがここにいる…。

最悪な目覚めをした私はベッドに腰掛けている男をじろりと見る。
相手も私の視線に気づいたのかこっちを見てくる。

「お前のかーちゃんから朝ごはん食べにくるついでにお前を起こせって電話がきた」
「…さいですか」

私はまだ目が覚めないままゆっくりと起き上がり学校へ行く準備を始める。

「着替えるから先にリビング行って朝ごはん食べてて」
「はいはい」

タツは欠伸をしながら2階の私の部屋から1階にあるリビングへ行った。
私も早めに着替えリビングへと向かった。

リビングにはすでに両親とタツが朝ごはんを食べていた。弟はとっくに部活に行ったらしい。

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