滴る雫は甘くてほろ苦い媚薬
女性からセックスの誘いをするのが、どれだけ恥ずかしいことか…!
そんな時、有耶無耶な関係のまま彼が突然アメリカに行きたいと言い出し、
私は二人の関係を修復するいいチャンスかと思い積極的にプランを立て、手配した。
その矢先にまさかの別れ。
それは出発の三日前に告げられた、
まるで死の宣告のような言葉だった。
「うわぁ…!すごいや!」
フェリーに乗りリバティー島へ。
徐々に近づいてくる女神像を見上げながら歓喜に湧く。
ーー本当は行くのをやめようと思った。
彼の気まぐれで準備した旅行だし、
一人で行っても虚しくなるだけだし。
でも…、心にある思いをどうにかして吹っ切りたかった。