千紫万紅~君と見たい景色~
「……萩野はさ、したいこととかねぇの?祭りに限らず。」



あまりにも欲がなさすぎないか、と悠晴は疑問に思う。





「したいことは今してる。一番したかったことは学校に通うことだったから。院内学級が悪い訳じゃないけど、今学校楽しいしとっても幸せだから。それに校長先生には本当に感謝してる。どの学校も受け入れてくれなかった私を受け入れてくれたから。」




そうやって饒舌に話す和咲は、とても懐かしそうで楽しそうだった。


だけど、悠晴には少し寂しそうにも見えていた。
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