千紫万紅~君と見たい景色~
落花流水のごとく
次の日の放課後、帰る前に話があるといって和咲は悠晴を呼び出した。



「は、話ってなに?」



昨日藍から聞いてみると言われたので、そのことだと思いながらも一応聞いてみる。



「藍姉になんであんなこと言ったの?」



やっぱり、と悠晴は確信し覚悟を決めて話始める。



「もっと知って欲しかったんだ。学校以外のこと。」



「木山がそこまで気にしてくれる理由が分からないんだけど。」



和咲は怪訝な顔だ。



「ずっと思ってたことなんだ。でも一緒に帰るようになって、話して余計にそう思った。萩野は周りを気にしすぎだって。」


校長との会話を聞いてしまってからずっと引っかかっていたことだった。
< 62 / 101 >

この作品をシェア

pagetop