君さえいれば

〜three〜

「・・・ブチ、あの時看取ってあげられなくてごめんね。でも、後悔してないよ。ブチと過ごした時間や思い出を忘れないから」




写真のブチに話しかけながら引き出しの宝石箱の中から1番大切な大切な宝物をそっと手に取った。



あの日、遠野が言ってくれた言葉のおかげで帰ってきてからブチのお墓に笑顔で話しかけることができたよ。



遠野はあたしにとって本当にかけがえのない人だった。
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