ふたりのガーディアン
「え…?ほんとに?

ほんとに彼女になってくれんの?

や、やったぁーーーっ」


大声を上げて、私をガシッと抱き寄せる蒼甫君。


「嬉しい。マジで嬉しい」


蒼甫君が腕にじわじわと力を込めていく。


「俺が優月を守る。

ずっとそばにいる」


「うん…」


そばにいてね。


どこにも行かないで…。




「ねぇ、優月。

今夜はここで一緒に寝よう」


「えぇっ?」


そ、それはちょっと…。


「一人で寝るの寂しいし。

付き合い始めの記念に。

なっ」


そ、そんな無邪気な笑顔を向けられても…。


「はい、決まりね」


「きゃあっ」


ビックリして悲鳴を上げた時にはもう、私は布団に倒されてしまっていた。


「電気、豆電球でいい?

真っ暗だと優月が見えないし」


「そ、蒼甫君…」


とにかく恥ずかし過ぎて、近くにあったタオルケットで顔を半分隠す私だった。
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