ふたりのガーディアン
私は、さっきの教室での女の子達の会話を渋谷君に話した。


「なるほど…」


窓にもたれた渋谷君が、床の方を見つめて呟く。


「そんなふうに思われてるなんて、知らなかった」


ムカつくとか、生意気とか、うざいとか。


悪口の定番を綺麗に並べられたような気がする。


「最近特に三人でいること多いもんね」


そう。


さっちゃんと斉藤君が付き合い始めて、私は瀬名君と蒼甫君と三人でいることが多くなった。


「瀬名君も神崎君も、女子にホントに人気あるからなー。
みんな嫉妬してんじゃない?竹内に」


「二人とも友達なんだけどな」


窓の桟に手をかけて思わず苦笑いをした。


「竹内達はそうでも、女子って納得できないモンなんじゃない?」


瀬名君と蒼甫君は、私とさっちゃん以外の女子とはほとんど話さない。


もう少し女の子達と話してくれたら、少しは違うのかな…。

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