ふたりのガーディアン
その週の土曜日、私は高校の近くの駅で洋平君を待った。


今日は一段と寒くて、私はマフラーを巻いて来た。


「よう」


声がする方を向くと、洋平君が立っていた。


「洋平君、おはよう」


今日の洋平君は白いTシャツの上に茶色のチェックのシャツを着て、黒のパンツに茶色のライダースジャケットを羽織っている。


うーん、さすがにモデルだよね。


バッチリ着こなしてる。


「どうする?電車で出る?」


「そうだね」


学校の近くはちょっと…ね。


洋平君は目立つし。


私達は電車に乗って、賑やかな場所へと出た。


駅から直接繋がっているデパートの中に入り、エレベーターで最上階へと向かう。


洋平君、どこに行く気なんだろう?


ピンポーンと高い音がして、エレベーターが開く。


「わぁ、すごい」


最上階に降りると、大きな窓ガラスが一面に広がっていて、街が一望出来るようになっていた。


「景色いいだろ?椅子もあるし。ここで話そう」


「そうだね。ここなら落ち着いて話せそう」


私達は窓の近くのソファーに腰かけた。


「早速なんだけどさ。わかったことを話すよ」


私はふぅと呼吸を整えた。


「まずな、鈴木さんと樋口さんの関係なんだけど」
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