ふたりのガーディアン
「蒼甫君っ」


私はぎゅっと蒼甫君にしがみついた。


「どうした?」


私を見つめる蒼甫君がすごく色っぽくて、なんだか泣きそうになった。


「これってもう…。

そういうことなんでしょう?」


どうしよう。


心の準備が…。


「優月。俺はね。ずっとこうしたかったよ」


「蒼甫君…」


「怖い?」


私はコクンと頷いた。


蒼甫君が困ったように眉毛を曲げる。


「俺だって怖いよ」


フッと息を吐く蒼甫君。


「優月を壊してしまいそうで」


蒼甫君は私の髪を優しく撫でながら、真っ直ぐに見つめている。


「でも大丈夫だよ。俺も一緒だから。ね?」


「蒼甫君、でも」


「どんな優月になっても受け止めるから。俺に預けて」


蒼甫君は優しく笑う。
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