シュシュ
一瞬眩しかったが、すぐに飛鳥さんの顔が

瞳に映った。

・・・。

「・・・薫子、どうした?」

「…ぅ・・・ふぇ・・・」

飛鳥さんの顔を見た途端、不安が一気に溢れ出し、

私は飛鳥さんの胸に飛びつき泣き出してしまった。


「そんなに怖かったのか?」

「・・・」


「悪い、怖がらせるつもりはなかったんだ」

「・・・」

…違う、違うのに、そう言いたいのに、

言葉が出ない。

言葉より、嗚咽が先の漏れて、言葉にならない。


そんな私を、飛鳥さんはしばらく抱きしめたままだった。


・・・

何とか泣き止んだ私は、ハッと我に返る。

そして、パッと飛鳥さんから離れた。

「…どうした、薫子?なんだか可笑しいぞ?」

「・・・何でもないんです。急に泣いたりしてごめんなさい」

「…おい、薫子」


飛鳥さんより一歩私の動くのが早かった。

私は急いで資料室を出た。

そして、化粧室に行き、化粧を直すと、受付へと急いだ。
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