渇望男の潤いペット
「あれ、なんか…いつもより味薄くない?」

「え?ホントですか?」

彼女が味見をして首を傾げる

「俺がさっき酒飲んでたからかも」

「でも、そんなに…」

そう言った満月がダシのパックを開いた瞬間、突然流しの方を向いて戻してしまった

「だ、大丈夫か?」

満月の背中をさすると苦しそうにしている

「この…ドラマの様な展開は…!!」

妊娠?

「ごめんなさい…流しが…」

「おめでとう!!」

「え!?」

「妊娠したんだよ!」

「えぇ!?ホント?」

俺は思わず彼女を抱きしめた

嬉しい!!俺と満月の子供

「おめでとう…みんな幸せにするから…」

「時宗さん!ホントかな?ホントに?」

「高い確率で!」

俺達は笑顔で喜び合った



これで本当に…満月は俺の物になる…


俺は心のどこかでそんな残酷な事を思った



目に見えない鎖で縛ることが出来る…



子供という鎖……




「早いけど結婚しよう!婚姻届けは落ち着いてからでも何とかなるし、医者も信用できるところ、探すから!」

「はい!…はい」
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