アラサーラプソディー♪~運命のヒトは誰?~【加筆修正版】

航の車に乗り会社まで送ってもらう

航の左手に私の右手を絡める
助手席の私は
左手を使いさっき寄ったコンビニで買ったパンを食べてる


「彩月、お前、左利き…じゃないよな…?」


「へ?違うよあ、これ?
右手塞がるとどうしても左手しか使えないから
使えるようになっちゃった」


「ふーん…そうか…」

敢えてそれ以上何も聞いてこなかった


「航、ここらへんでいーよ」


路肩に車を寄せ
ブレーキを踏み車を停める


「彩月、
終わったら絶対連絡しろよ!
俺が年下野郎に会って話つけるからな
お前は心配しなくていいから」


「…うん、わかった」


助手席を降りようとする私を引き留め


「おい…」


呼ばれて何の用事かと不思議そうに航を見る


「キスくらいしろよ…」


え…こ、ここで…?
いくら路肩に車を寄せたといっても、歩道の通行人や
反対車線から、見えてしまうのに…

戸惑っていても航は
私からしてくるのを待ってる…


うー、えぃっ


航の唇に触れるようにキスをした


「じゃあ、行ってくるね」


「あぁ…」



この後、数日
お互いに会えなくなるなんて…


私、なにもしてないのに…


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