アラサーラプソディー♪~運命のヒトは誰?~【加筆修正版】
「千夏、そんなの興味あんの?」
私の中の千夏は、占いに頼らない
来るなら来い的な気持ちの持ち主だと思ってたけど…
「それがねっ!すっごい当たるって評判なんですよっ」
目を輝かせながら、階段を降りる千夏が私に振り向いて言う。
「何、千夏、何か悩んでんの? あっ?
まさかっ!彼氏とケンカでもした?」
「違いますよ~ う~ん、先輩怒らないでくれます?」
お店の裏口に付き、ゆっくりと歩きながら説明し出す。
付き合って2年の彼氏が、なかなか結婚のけの字も言いださない。
彼のことは好きだけどこのままズルズルと付き合っていいのか、
千夏は悩んでいたらしい。
「ゴメンね、千夏、私そういうコト遠ざかってたから鈍くって…」
「いえ、先輩に心配かけたくなかったから、私も言わなかったんです。
すみません」
ふと、千夏が足を止め、駅の手前の細いビルの地下へと続く階段に
視線を向けた。
「先輩、ココです」
看板も何もない、地下へと続く階段。
少し、身震いがしたけど、ふるふると頭を振り、足を踏み入れた。