花蓮~麻美が遺した世界~【完結】
「麻美の母親、わかんだろ?あれだけ麻美のこと邪魔者扱いしてたのは。
手術費用だってかかんのに、麻美が延命なんかすっかよ。
出すわけねえかんな、あの親が」
「……」
「麻美は誰よりも花蓮が大事で、その為にあんたを選べなかったんだ。
だから、告白することを最後の最期まで悩んだんだろうが」
ああ、そうだ。
「私らが哲さんに告白しろよって言わなかったらきっと、麻美は言わずに死んでたんだよ」
そうだった…。
「麻美がそういう奴だってわかってんの、てめえじゃなかったのかよ!!
私らより一緒にいる期間短くたって、一番わかろうとしてたじゃねえか!
だから延命なんてこと、させなかったんだろうがよ!!
一番近くにいて、麻美が延命を望んでないことなんてわかってたから思いつきもしなかったんだろ!」
朱美ちゃん…。
涙を流しながら、朱美ちゃんは俺に必死に叫ぶ。
「あんたが一番の理解者だったんだろうが!
麻美の心の傷、癒したのは私でも、佐緒里でも、花蓮でもねえんだよ!
哲さん、あんたなんだよ!!
それが、…それが私には悔しいんだよ!!!」