花蓮~麻美が遺した世界~【完結】
「朱美ちゃん…、ありがとう…彼女の言う通りだよ」

俺が朱美ちゃんの肩を掴みながらそうやって言うと、朱美ちゃんは俺の手を思い切り振り払った。


「哲さん、自分が何言ってっかわかってんの?」


キッと俺を睨みつける朱美ちゃん。
その理由がわからない俺は揺らぎながら朱美ちゃんを見る。


「てめえ自惚れんじゃねえよ!!」

「!?」


一瞬にして静寂が訪れる。
息をすることすら憚れるような静寂。


それを、朱美ちゃんの悲痛な声が打ち消す。



「麻美は、あんたがいなくたって延命なんかしねえよ!
麻美の人生は哲さんよりも花蓮だったんだ!
哲さんの前に花蓮がいんだよ!!そこ、わかれっつうんだ!」


はっとして息を飲む。
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