花蓮~麻美が遺した世界~【完結】
女を落とすことについては百戦錬磨だと思っていた俺だけど、自分がはまるだなんて思ってもみなかった。



麻美はレディースの総長だったくせに心が綺麗だった。

誰よりも綺麗だった。





自分のことよりも、他人のことを考えられる人だった。




キスも、セックスもなくてよかった。




麻美とはただ、側にいられるだけで幸せだった。





そう、ただ側にいられるだけでよかったんだ。





毎日毎日。
こうやって麻美のことを思い出しては涙が滲む。




男のくせに情けない。

麻美と出会って滅法メンタル弱ったみたいだ。





「あ~、今日は休みなのに畜生」






そう、悪態ついてから俺は布団から抜け出した。
< 8 / 231 >

この作品をシェア

pagetop