花蓮~麻美が遺した世界~【完結】
夏樹がこの家を出て行ってからも変わらず住み続けている部屋。

あの時から家具も、食器も、雰囲気も何も変わらない。




わざと、あの時から変えないように俺自身がしてるみたいだった。






いつまで。
俺は過去にしがみ続けるんだろう。





軽くシャワーを浴びてから、俺はドライヤーで髪を乾かす。

ぼさぼさの髪にワックスを揉みこんで流す。
少し伸びた前髪をサイドに流して、トップは少し上げた。





茶髪に染められた髪を掻き上げる。


毎日の日課。



うん、よし。今日もいい感じ。



今日は何着ようかな。




季節は巡りに巡って、もう夏間近だった。

上着を羽織ると暑くて、脱ぐと少し涼しい。




だけど、アパレルはもう夏物真っ盛りだから多少涼しくても我慢しなくてはならない。
まあ、私服はどうでもいいけどさ。





グレーのストライプが入ったベストに、ピンクのTシャツ。

それにごっついバックルがついたベルトをして、デニムのハーフパンツを合わせた。



だけど、アパレル店長だからこれでも細かいとこは凝っているつもりだ。
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