和田菜月物語
「来たな。ってあとの5人は?」

「あとで来るよ」

「そうか。なら待つか」

そしてすぐにあとの5人が来た。

「遅れました!!」

そう言ったのは麻奈。

「私が寝坊したんです!!」

みんなは笑っていた。

「やっとそろったな」

希ちゃんは笑顔で言った。

昨日の検査は異状無しと言っていた。
みんなホッとしていた。

けどその笑顔が私は怖かった。
希ちゃんの正体が…。

「でもこんな早くにごめんなぁ」

希ちゃんはみんなを見た。
そして真剣な顔をした。

「じゃあ話すか」

そして希ちゃんはニコッと笑った。

話し始めたのは午前9時。
病室に日差しが入り込んでいる。

「この話は私が小学校の居た時の話だ…」
< 233 / 261 >

この作品をシェア

pagetop