食券をカウンターで渡して、出来上がるまで待つ。


真実は、いまだにチラチラと早川さんのいる席を盗み見してる。


「やっぱり格好いいなぁ、早川さん…。営業メンバーの中でダントツ!いや、社内でもダントツだわぁ」


「早川さんって、確か…30歳くらいでしょ?結婚してないの?」


営業男子で、30歳…独身なんて、めったにいない。


「それが、してないんだなぁ!だから、周りの女子社員は、必死なのよ!なんとか、早川さんとお近づきになりたいって!」

あたしも、その一人だけど…

なんて、付け加える真実。


「ふーん。独身ねぇ…でも、彼女はいてそう…」

そんなイケメンに彼女がいないなんて、信じられない。

社外に、彼女くらいはいてるのだろう。

そう思いながら、出てきたカレーライスを受け取る。







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