ナンパ男がしつこい件について





「華和ちゃん、連絡先交換しよ」



ろくに会話もしないで…




呆れながら椋太郎を見る。




ま、せっかくのJKとか言ってたしな…




「すいません宏哉さん」




「気にしてないよ。俺華和とラブラブだし」




そう言うと華和はどつく。





「ほら……ね?」



い、痛そう…



蹲る宏哉さん。



「大丈夫ですか、相変わらずですけど…」




「ま、これが華和の愛情表現だし」




「確かにそうですけど…」




普段より勢いがすごいな…



「あ、ごめんちょっと仕事の電話、抜ける」




椋太郎の携帯が鳴ったかと思うとそう言って店を出た。




「今の彼氏さんは何の仕事してるの?」





「よくわかんないですけどた多分そこらへんの会社員だと思います」




「そこらへんの会社員は今ごろ仕事中だと思うけど…」




少し苦笑いされる。



確かにそうだ。




「あ、あとでちゃんと聞くので」



「うん。また変な男だとやばいしね」



…まあ変な男だけどな。




「あ、あはは…」



「ていうかなんでここ来たの?」




華和がこっちを向いて聞く。






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