俺様王子とキケンな契約!?


その声に、思わず身体が震えた。


まさか……違う、よね?



でも、その確信は次の瞬間壊れた。




「やぁだ……ひじぃり」



ひじり……神矢、くん?



やっぱり聞き慣れたその声の主は神矢くんだった。



何やってるのこんなところで。


『男はな……何とも思ってねぇ女でも襲えんだよ。』


神矢くんがそういう人だってことは重々知ってたけど……


誰にもこういうことするって知ってたけど……


なぜか、嫌だと思ってしまう。


女の人の声も、いつもと違う甘く優しい神矢くんの声も。



イヤっ……聞きたくないっ。



その瞬間……棚の上にあったカンが落ちて


ガシャンっ────


物凄い音が保健室に響いた。





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