トライアングル



それから、午後の仕事はまったく身が入らなかった。



その後、急に真顔になった萩原さんは、



『俺もたぶんそのぐらいには終わるから、目の前にあるコンビニで待ち合わせでいいかな?』



と、私の顔をじっと見詰め囁いた。



『………』




私はただその返事にコクコク頷く事しか出来ない。



だって、本当に私を彼が誘っているから。



これって現実!?
夢じゃあないよね!!



彼は私の返事がOKだと分かると、にっこりと人懐っこい笑顔で微笑み、『じゃあ、また後で……』なんて言葉を残しさっさとこの場から立ち去ってしまった。



そして、その場に残された私と言えば……、


ぼんやり夢うつつなまま、残りのお昼ご飯をなんとか食べ終えた。



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