もう一度抱いて
「あ、永瀬、見て。
あれってラベンダーだよな」


「わ、ホントだ」


そんなに広い範囲ではないけれど、目の前にラベンダー畑が広がっている。


ピークは過ぎているのだろうけど、それでもとても綺麗だ。


私とキョウセイはラベンダー畑の近くに立った。


「綺麗だな」


「うん」


「香りも良いし、なんか癒されるよな」


「うん」


キョウセイといる時間が好き。


あたたかい気持ちになれるから。


キョウセイってラベンダーのような人だと思う。


落ち着いた深い紫と、癒しの香り。


ずっとこうして隣にいられたら、どれだけ幸せだろう。


あなたの全てを独占出来たら…なんて。


願ってはいけないことを、願ってしまうよ。
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