もう一度抱いて

とりあえず出ようかと言って居酒屋を後にし、二人でぶらぶらと夜の街を歩いた。


俺の隣でぴょんぴょん歩く姿が、なんだかやっぱり小動物みたいで面白かった。


とりあえず俺らは酔い過ぎているので、たまたま見えた公園に足を運んだ。


そして、自動販売機で買ったお茶を飲みながら、ベンチに腰掛けて都会のビルの明かりを眺めた。


しばらくしてふと横を見ると、小さな女の子はベンチの背もたれに頭をもたれて目を閉じていた。


その横顔に、俺の心臓がドキンと跳ね上がった。


長い睫毛に、そんなに高くはないけど綺麗な鼻筋に、ふっくら柔らかそうな唇。


幼いと思っていたのに、その横顔はやけに色っぽくて…。



そのギャップに俺はやられて…。




思わず…。




唇を重ねた。