もう一度抱いて
すっかり泥酔した私とその彼に、さすがの友人達も引いてしまったのだろうか。


気がつけば、居酒屋には私とその彼だけになっていて。


とりあえず店を出ようかと言って、居酒屋を後にした。


お会計が既に済ませてあって、亜美達には随分迷惑をかけてしまった。


外に出て歩き始めてみれば、もう笑いが出るくらい私もその人もフラフラで。


これは酔いを冷まさなきゃ帰るに帰れない。


そう思った私達は夜の公園のベンチに座って、自動販売機で買ったお茶を飲んだ。


火照った頬を撫でる夜風が気持ち良くて、しばらく目を閉じていたら……。




そうしたら隣に座ってたその人が、いきなり私にキスをしたんだ。
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