もう一度抱いて
「でも、ね…」


「ん?」


「ひとつだけ、聞いて欲しいお願いがあるの。

贅沢なのはわかってる…。

でも、ずっとずっとそうして欲しいと思ってた。

言うのは怖いけど、出来れば断らないで欲しい…」


「ど、どうしたの…?」


キョウセイが驚いたように、私の顔を覗き込む。


私は少し振り返って、キョウセイを見上げた。



彼の目を真っ直ぐに見つめて、



そして、



すぅと息を吸った。





「お願い…。






もう一度…






抱いて……」

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