ぼくらのうた



 そりゃそうだよね、いつも一緒にいて、登下校も一緒なんだから…。

 とりあえず上履きを取ろうと見たら、また何か紙があった。

 また嫌がらせ…?

 最近気にしてなかったのに…。

 紙を裏っ返しにして、見た。


「…ッ!」


【うざい 消えろ 2人に近付くな】

 ぎゅっと、拳を握った。

 あたしは、悪くない…ただ仲良くしただけだよ。

 悪くない、悪くないの…ッ!

 だから、出てこないで…ッ!

 涙が零れそうになったとき、


「藍架?相変わらずはえぇな」

「ッ、光?!」


 光が現れた。

 さりげなく涙を拭いて、振り返る。

 紙は、鞄のポケットに。


「光こそ早いじゃん!」

「…何かあったのか?」

「え??」

「…や、何でもねぇ」


 もしかして、気付かれた?



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