禁域―秘密の愛―【完】
朝香さんはそう私に罵声を浴びせ睨み付けてくる。それでも怯んだらいけない。
私の気持ちをきちんと伝えなきゃ………。
「私だって………あなたを恨みました。 高校時代、巧を私から奪ったあなたを………私も今だってあなたの事嫌いです」
「ホラ、やっと本性表したわね!!」
「………っ、でも!!!私達は同じですッ!!!私達は、ただ一人の人が好きなだけ………。だから、その人の傍にいる為にどこまでも残酷な行為もするし、人だって傷付けてしまう………。 そして、その人が離れて行くとき心がこれでもかというくらい張り裂けてしまう………」
「何が言いたいのよ………?」
「だから、私達は同じなんです………。そして今、朝香さんがどれだけ辛いか一番に分かるのもきっと私………。 ………だから謝るんです。一番あなたに寄り添えるはずの私が………傷付けてごめんなさい」
私はそう言うと、朝香さんに頭をゆっくり下げる。
「だから………朝香さんの好きにしてください。殴るなり、蹴るなり………好きにして」
「なっ…………」
飛鳥さんは言葉を無くしたかのようにただボー然と私を見つめていた。
これで、許されるとは思っていない。 私が朝香さんにした事はあまりにも惨い。 だけど、ほんの少しでも………いい。
私達は同じだと………知ってもらえたら何か変わる気がしてーーーー。