禁域―秘密の愛―【完】


巧にそう言われ、私はおばあちゃんの顔を思い出した。
記憶の中のおばあちゃんは、いつも優しくそしてどんな時も私達の味方でいてくれた。

「…………そうだね、巧。そうだった………」

そんなおばあちゃんを思い出し、私の心は一気に穏やかになった。

「ああ、大丈夫だ。………父にも、俺から全て話す。今度こそあの首を絶対に縦に振らせる。だから、一緒に来てくれ」

「………うん」

巧の力強い言葉に私は思わず頷いていた。
今の私達ならきっと大丈夫だーーーー、そんな予感がしていた。

「………そういう事か。 確かに、全部終わらせてしまった方が早いからな。ブラジル行きは夕方にでも伸ばす事は出来るだろう………。だが、巧君。君のお祖母様はとにかくあの桐谷社長を説き伏せられるか?夕方までに。 それが出来なければ、瞳との関係も今日で全て終わるが」


そんな私達に優斗が厳しい言葉を投げかけた。 ………確かに、今日で桐谷 光を説き伏せられなければ私達の関係はまた崩れてしまう。

前の私なら、優斗の言葉に不安を覚えただろう。 だけどーーーー


「………大丈夫、きっと」

巧がこれからずっと隣にいてくれる。それを応援してくれている人達が今、目の前にこんなにも沢山いる。

そして何よりーーーー、巧が今は傍にずっといてくれるという確信がある。

だから………大丈夫。
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