禁域―秘密の愛―【完】


「そうだ。ーーーー本当は、ブラジルから帰国して優斗さん達にお前との関係を認めてもらってからだと思っていたが………予定が変わった。 父とばあちゃんに会ってから俺はブラジルに行きたい。ここまできたのなら………全てをちゃんとしておきたい」

「巧………」

巧の父親ーーーー、桐谷 光に会う時は、巧と付き合う以上必ず来る。なので、覚悟はできていた。

巧のおばあちゃんには、ずっと会いたいと思っていた。けれど、巧と別れてから………どうしてもおばあちゃんといると巧と一緒にいた思い出を思い出してしまうのでそれが辛くて徐々に距離を取るようになった。

あんなに、私達の事を励ましてくれたのに勝手だと分かっていたけれどどうしても辛くてーーーー

「ごめんね………巧。私………巧と別れてから巧の事を思い出すのが辛くておばあちゃんと距離をとってしまったの。あんなに優しくていつも私達の事を応援してくれたのに………。私、どんな顔をして会えば………」

不安な気持ちをそのまま吐露した私に、巧は優しく微笑んだ。


「大丈夫だ。 ばあちゃんは………俺達の事を誰よりも分かってくれていただろ? 俺の自慢の優しく、強いばあちゃんだ。 瞳をけして、責めたりはしない。きっと、話せば分かってくれる」



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