禁域―秘密の愛―【完】
司会者が声高々にそう叫び、ライトが音楽と共に私達、候補者の間を動き回る。
そして………ライトが当たった先。
それはーーーー
「エントリーナンバー10番! 綾瀬 瞳さんです!」
………他でもない私、だった。
準………グランプリ。
一番では………無かったんだ。
「綾瀬さん! おめでとうございます!今のご感想は?」
「…………ッ」
ダメ………だった。 グランプリを取れなかった。 折角、皆んな応援してくれていたのに。
そんな………。
「綾瀬さん? 大丈夫ですか?」
司会者が、もう一度名前を呼んでくれた事で私は何とか意識を取り戻す。
「はい………。えっと、選んで頂き大変光栄に思います。 ありがとうございます」
私は悔しさと遣る瀬無さで、そのような無難なコメントしか言えなかった。
頑張った………んだけどな。
報われなかったんだーーーー………。
「綾瀬さんありがとうございます。後程、審査員の方からコメントを頂きたいと思います。では、次グランプリの方は………エントリーナンバー58番! 坂口 まゆ子さんです!」
そして、グランプリの発表もされ隣の女性が泣いて喜んでいる姿が目に映った。