ディスオーダー【短編集】
「大丈夫ですか?」
「あ、あ」
死んだ。
口内から血をドブァと吐き出して死んだ。
声を掛けただけ無駄だったよ。
声を掛けるんじゃなかった。
死ね!って、もう死んでいたか。
ボト、ボト。
ボトボトボトボト。
また降ってきた。
色んなものが空から降ってきた。
ボト。
ボト。
僕のお母さんとお父さんも降ってきた。
そして死んだ。
空を見上げると、まるでブラックホールのようなモノがそこにあった。
ブラックホールのようなモノの穴から、色んなものが降ってくるみたいだ。
「お腹、また空いてきたなぁ」
そのブラックホールのようなモノの穴を見て、僕は、また確実にお腹が空くのを自分で分かっていた。
END.