ディスオーダー【短編集】
27 → 世界滅亡者
「俺さー、人間って信じられないんだよね」
ある日の午後、幼馴染みでもあり親友でもあるコウタが、隣でぽつりと呟いた。
「知ってる。……なに?何かあったの?」
そう聞くと、コウタは空を見上げながらゆっくりと話し出す。
「いやさ、『押し入れを覗くな』って言ったのに、覗くバカがいたんだよ。その押し入れ、女の遺体を隠していたんだけど。マジで信じらんねぇ。しかもその2人、家族だっていうから余計に。地球って狭いなぁって思い直した」
「覗くなって言われたら、覗きたくなる生き物が人間だからな。仕方ないっちゃあ仕方ない」
「そういうモンかねー。あっ、なぁなぁ!」
人を信じられないでんでんの話はどこへやら、コウタは楽しそうに目を輝かせた。
「ちょうど1年前に、無人島にたくさんの遺体が転がっていたっていう事件、ニュースでやっていただろ?」
「ああ、そういえば、あったな。ロザリンド旅館のヤツだっけ?」
「そうそう!それ!で、その事件からちょうど1年が経ったっていうことで……ジャーン!こんなものを持ってきた!」
「なにそれ?カメラ?」
コウタが手に持っていたのは、古びたカメラだった。
ある日の午後、幼馴染みでもあり親友でもあるコウタが、隣でぽつりと呟いた。
「知ってる。……なに?何かあったの?」
そう聞くと、コウタは空を見上げながらゆっくりと話し出す。
「いやさ、『押し入れを覗くな』って言ったのに、覗くバカがいたんだよ。その押し入れ、女の遺体を隠していたんだけど。マジで信じらんねぇ。しかもその2人、家族だっていうから余計に。地球って狭いなぁって思い直した」
「覗くなって言われたら、覗きたくなる生き物が人間だからな。仕方ないっちゃあ仕方ない」
「そういうモンかねー。あっ、なぁなぁ!」
人を信じられないでんでんの話はどこへやら、コウタは楽しそうに目を輝かせた。
「ちょうど1年前に、無人島にたくさんの遺体が転がっていたっていう事件、ニュースでやっていただろ?」
「ああ、そういえば、あったな。ロザリンド旅館のヤツだっけ?」
「そうそう!それ!で、その事件からちょうど1年が経ったっていうことで……ジャーン!こんなものを持ってきた!」
「なにそれ?カメラ?」
コウタが手に持っていたのは、古びたカメラだった。