【短編】あなたの隣で目覚められたら。
それからはもう孝二くんの体力と絶妙なテクニックに完敗で。
私の身体のことをあまりにも知り尽くしていて、初めて抱かれた気がしなかった。
荒い息がおさまらない私のことをそっと抱きしめながら、
「香織さん、俺の彼女になってください。」
と言った孝二くんは、珍しく顔を赤くしていて、本当に可愛かった。
返事はイエス。
孝二くんがあまりにも嬉しそうな顔をするので、
「会社で変なことしたり仕事が手につかなかったりしたら、別れるからね。」
と脅したら、
「何言ってんですか。今まで以上に頑張ります。」
と返されて、正直驚いた。
年下と付き合ったことはないし、久しぶりの恋愛だしで不安も多いけれど、きっと、彼となら楽しくやっていけるだろう。
「香織さん、もう一度抱いてもいいですか?」
「はっ?」
耳にキスをされて思わず身体がびくんと跳ねた私を見て、
「香織さん、耳弱いんですね。」
ってにやりと笑う孝二くんは、さっきまでの可愛らしさはもう無くて、「男」の顔をしていて
怯んでしまった。
…やっぱり断ろうかな。
なーんてね。
私は、彼の腕に抱かれながら幸せを感じていた。
End.
