俺しかいない


俺はヒンヤリと冷たい缶ジュースを両手に二本持って

桜ちゃんの元へ急いだ。






駿たちの笑い声が聞こえる。

砂浜で走りまわるあいつらは

ものすごい楽しそうだ。









俺もやりてぇ~









自然と膨れっ面になる。



ふと、さっきまで桜ちゃんが座っていた場所に目を移すと



そこには誰もいない。













空色のパーカーだけが白い砂浜に残されていただけだった。







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