『華國ノ史』
カトリの魔法により追い風を受けたフェネック率いる騎馬軍は凄まじく速度を上げた。
フェネック
「風が味方に付いたぞ!
速度を上げろ!
一瞬で砕き、踏み潰す」
焦ったのは風を起こしたカトリだった。
カトリ
「おいっ!双子やべーぞ!」
三日月城塞防衛軍の防御陣形の眼前にまでフェネックの騎馬群が迫る。
ミニッツ&セコンド
「もう来てる」
カトリがふざけるなと言わんばかりに憤怒の形相で二人を見ると、
その足元に小人がいた。
小人は成人男性の膝の高さ程度の背丈で薄汚れた格好をしている。
クロネ「ノーム?」
ウルブス
「四大精霊様を呼び出したか!」
ノームと呼ばれた小人
「地鳴りが五月蝿い、と思ったら馬か」
ミニッツ
「ノーム様、我らをお守り下さい」
セコンド
「出来れば早急に、
貴方は魔力消費が大きすぎる」
ノーム
「お前等には、そう、借りがある。
しかし戦争に、まさか引っ張り出されるとは…
人間の、しかも一勢力に力を貸したのは、やはり秘密にしとくれよ?」
ミニッツ&セコンド「了解」
ノーム
「まあ、これは、しゃーない」
そんなやりとりをしている間にも馬の鼻息がそこまで聞こえていた。
勝利を確信したフェネックが勇ましく声を発する。
フェネック
「全兵士振り替えるな!
突き抜けろ!」
ノーム「よっつっこいっせ!」
ノームは地面に両手を差し込み、まるで水を掛ける様に両手を振り上げた。
すると突如轟音と共に細く長い土の槍が地面から突出し、馬群に向かい連合部隊を守る形で柵を成した。
勢いに乗っていたフェネックの騎馬は玉突きのように先頭から潰れていく。
最前列は串刺しに、後続は前方に巻き込まれて行った。
全速力で壁に衝突したようなものである。
セブンは土の槍に登り振り返る。
セブン
「全軍!
死して歴史にその名を刻め!
突撃!」
絶対不利の状況から一転、無謀とも見れる歴史上類を見ない玉砕覚悟の反撃が開始された。
この時煌皇軍四千、華國突撃隊は最早四百名であった。
フェネック
「風が味方に付いたぞ!
速度を上げろ!
一瞬で砕き、踏み潰す」
焦ったのは風を起こしたカトリだった。
カトリ
「おいっ!双子やべーぞ!」
三日月城塞防衛軍の防御陣形の眼前にまでフェネックの騎馬群が迫る。
ミニッツ&セコンド
「もう来てる」
カトリがふざけるなと言わんばかりに憤怒の形相で二人を見ると、
その足元に小人がいた。
小人は成人男性の膝の高さ程度の背丈で薄汚れた格好をしている。
クロネ「ノーム?」
ウルブス
「四大精霊様を呼び出したか!」
ノームと呼ばれた小人
「地鳴りが五月蝿い、と思ったら馬か」
ミニッツ
「ノーム様、我らをお守り下さい」
セコンド
「出来れば早急に、
貴方は魔力消費が大きすぎる」
ノーム
「お前等には、そう、借りがある。
しかし戦争に、まさか引っ張り出されるとは…
人間の、しかも一勢力に力を貸したのは、やはり秘密にしとくれよ?」
ミニッツ&セコンド「了解」
ノーム
「まあ、これは、しゃーない」
そんなやりとりをしている間にも馬の鼻息がそこまで聞こえていた。
勝利を確信したフェネックが勇ましく声を発する。
フェネック
「全兵士振り替えるな!
突き抜けろ!」
ノーム「よっつっこいっせ!」
ノームは地面に両手を差し込み、まるで水を掛ける様に両手を振り上げた。
すると突如轟音と共に細く長い土の槍が地面から突出し、馬群に向かい連合部隊を守る形で柵を成した。
勢いに乗っていたフェネックの騎馬は玉突きのように先頭から潰れていく。
最前列は串刺しに、後続は前方に巻き込まれて行った。
全速力で壁に衝突したようなものである。
セブンは土の槍に登り振り返る。
セブン
「全軍!
死して歴史にその名を刻め!
突撃!」
絶対不利の状況から一転、無謀とも見れる歴史上類を見ない玉砕覚悟の反撃が開始された。
この時煌皇軍四千、華國突撃隊は最早四百名であった。