『華國ノ史』
 城の敷地内から出ると魔法使い意外の一般市民の暮らす整然とした居住区と雑然とした工場区、

 カラフルな商店街に怪しい歓楽街と分けられている。

 その全てを繋ぐ乳白色の大きな噴水がある大きな広場まで来るとセブンは立ち止まった。


セブン
「ウルブスだ!」

 四人がセブンの目線の先を見ると銅像が並んでいた。

 噴水広場を取り囲む銅像群の中に確かにウルブスによく似た銅像がある。

 台座を見ると四人は驚いた。


【ウルブス・フォン・ドレイク】

 “第一南北戦争を勝利に導き、
 第二南北戦争では華龍隊を率い
 著しい武名を残した。
 その武功を称え三つ名を奉じる
 俊撃の勇将として
 我々はここに記憶する”

クロネ
「ドレイク隊長!」

カトリ
「英雄じゃないか、道理でつえーわけだ」

ミニッツ&セコンド
「でもなんで世話係に?」

セブン
「怖い時のウルブスにそっくりだ」

カトリ
「確かに」

ミニッツ&セコンド
「怖い?」

クロネ
「二人して消えた時に何かあった?」

セブン
「強いんだなーこれが」

カトリ
「まっまあその話しはいいじゃないか、

 あそこのデザート美味しいんだぜ?

 奢ってやるよ!」

 セブンに負けた事を知られたくなかったカトリは誤魔化した。

クロネ
「怪しい」

ミニッツ&セコンド
「怪しいね」

セブン
「格好いいなーウルブス」

 銅像のウルブスは厳めしい顔で広場を眺めていた。
 

 
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