シルバーブレット
「志麻さん、倉庫内にある荷物から覚醒剤が出ました。形状から見て倉庫内の荷物全てだと思われます。」


「よし。証拠が出たな。これで覚せい剤取締法違反も加えれるな。緒方龍臣、お前も署まで来てもらうぞ。」


「俺は何も知りませんよ。」


「しらばっくれるなよ。組のトップであるお前が知らない筈はないだろ。」



白を切ろうとしてもそうはいかない、と志麻。



「知らないと思うっスよ。」


「はぁ?何でお前が答えるんだよ。」



煌の言葉に緒方は驚き、志麻は疑問を投げ掛ける。



「薬なんてやらないっスよ。そんな器用な性格じゃないっスから。」


「知ったような口を……って、お前何か知ってるよな。」



「猿組を動かしてた烏田切も、使いっぱしりだった蘇芽も、元渋鷺組っス。初めから癒鼬組にいたこの人は、関係ないんじゃないっスか?」


「いや、そうじゃねぇよ。」


「じゃあ何なんスか?」



知っている、という視点が志麻とずれていたらしい煌は意味が分からず首を傾げる。
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