二番目の女。
『…なん、で』
彩海といるんじゃないの?
どうして?
ハァハァと息が荒い彼を見て言葉を失った
――走って、来たんだ。
武を一睨みすると私の腕を思いっきり引っ張る
『わ、』
いきなり引っ張られて体制を崩すように彼の胸にダイブした
修平さんの香水の香り――…
それだけでドキドキ、と胸の高鳴り。
そのまま修平さんは
『っ』
私を抱きしめた。
「彩海ちゃんは?」
武がそう言うと少し修平さんの体が揺れた
「…寝てる」
寝てるって、それって、
彩海を置いてきたってこと?
――もしかして、私を優先して
そんな自意識過剰な言葉が脳裏をよぎって恥ずかしくなった。
『修平さん、何ですか』
ダメ、ダメ、ダメ
'期待'なんて、しちゃダメ…